関西じつわ表紙イラスト集   粉浜  ホーム

 

 煉瓦壁の二階建て日本家屋は、僕にとっては大阪の原風景に近い。大きな道沿いに、その建物が何処までも続いているのだ。

 高架になった南海粉浜駅のプラットホームから見下ろすと、古い屋根瓦の家(いわゆる長屋)がチラリと見えた。何年かすれば、その長屋を縦に置き換えたようなマンションに変わってしまうのだろう。

 粉浜、粉に関係する街だ。粉と言えばメリケン粉。予想通り、たこ焼き屋さんが多い街だった。駅前で早速たこ焼きを食べる。解き具合に秘密があるのか、ペチャペチャとした感じがしない。

 普通の食堂で定食ものを食べるだけの食欲がないとき、たこ焼きは重宝する。

 商店街の奧で、お婆さんとかが杖代わりに押して歩く荷車屋さんを発見。年老いた御主人は、もう店は閉めると言う。

その近くで駄菓子屋さんも発見。どの世代にも対応したバランスのいい街だった。