関西じつわ表紙イラスト集 奈良街通り ホーム
JR奈良駅に降り立つ。何かほっとする。それはJR京都駅と比べての話だ。土産物屋が続く三条通りを、猿沢池手前で南に入ると「ならまち」へ出る。
ならまちは、昔ながらの古い街並みが続くかなり広いエリアで、ポイントとなる建物が二十四カ所あり、スタンプラリーのコースにもなっている。街並みが観光地化している関係からか、うろうろと散歩していても怪しまれない。
そのエリア内に、奈良らしいお寺、元興寺(極楽堂)がある。この寺の前身は法興寺で、飛鳥寺とも呼ばれていた。
この寺の収蔵庫には聖徳太子立像があり、すぐ目の前で見ることが出来る。お札での顔と違い、凄みのあるお顔で、ちょっと怖い。そのあたりの怖さはいかにも奈良らしい。
大和という土地は、古代の権力者の情念や怨念が、今でも残っていそうな雰囲気がある。そんな奈良の土臭さは僕の好みでもある。