阿倍野から路面電車に乗る。大和川を越えると堺だ。何となくゆったりとした気分で車内から堺市街を見学する。一寸昔の街に連れてこられた感じだ。
案内板を見ると、歴史散歩道コースが記されている。しかし周囲はよくある中都市の市街地風景しか目に入らない。
ここが、戦国時代有名だった堺商人の街だったという痕跡はほとんど見あたらない。
屋敷跡も、石碑がっ立っているだけだ。残るのは寺社ぐらいである。
逆に焼き肉の「はや」本店を見つけて喜んだりする。
知っているものを見ると、ホッとするのはどうしてだろうか。小西行長の屋敷跡、与謝野晶子の生家跡、ザビエル公園。有名人の痕跡がある。
時を隔てても、同じその場所に、その人達も立っていたのかと思うと、やはり場所としての価値はある。