川崎エッセイ 洗濯 HOME
洗濯を始めた。だが洗濯機がない。
そこで洗濯板と洗濯石鹸を買った。まだ洗濯板が売られていることに驚いた。サイズも複数揃っている。場所を取らないし、洗濯機に比べ、非常に安価だ。
しかし僕は洗濯をしたことがない。母親が昔、タライと洗濯板で手洗いしていたので、そのスタイルを真似てみた。
まずは浸け洗い。一晩経過で色が変わっている。色落ちだ。そんなに色が出るとは思わなかった。
浸け洗いだけで済むのなら洗濯板はいらないし、ゴシゴシと擦る手間も省けるので楽だと考え、合成洗剤や石鹸水で試してみる。
ここまでは体力は使わないが、濯いだり搾ったりすると、指や腕が痛くなり出した。
手も洗剤でヌルヌルになるので、それ用の手袋も買う。ハンガーも足りないので、百円ショップで揃えることにする。
洗濯ハサミや洗濯物を取り込んだ時の丸いカゴも必要だ。
浸け洗いだけでは、汚れが落ちない箇所があるので洗濯板に乗せ、石鹸をつける。揉み洗いは指の筋肉を使うのか、疲労度は高い。
次はタワシで擦る。洗濯板のデコボコとした表面のおかげで、擦っても動かない。さらに泡立ちは抜群で、いかにも洗濯をしている…という絵になる。
使えるかもしれないと、買って来たうどんの生地とかを延ばすローラー式の棒を回転させながら擦ると、泡がギューと押し出され、そのパワーに驚く。
これなら搾り用にも使えそうだし、浸け洗いの時も棒の先で突いたり、グルグル回したりも出来る。マッサージにも使えると仕様書にも書いてあったが、洗濯棒としても使えるのだ。
これは面白い。「洗濯棒術」の達人にでもなった気分だ。
二三日筋肉痛が続いたが、これからはよい運動となるだろう。