目的地と、そこへ行くまでの通過風景は関係する。本来因果関係はないのだが、個人的印象として、残ってしまう。
目的場所である店屋さんの印象さえ、そのことによって変わってしまうから不思議だ。たとえば非常に都会的な景観の中にある店屋さんは、都会的に見える。同じ店でも、郊外の国道沿いとかにあると、違ってしまう。そこで売られているものは同じで、値段も変わらないのだが、別のものを買ってしまうような気がする。それはただの印象で、商品そのものとは何ら関係はないのだが。
僕がよく行く「パソコン屋」への道は、階段が多い。地下街の奥深くにあるためで、その場所を口で説明しても、おそらく理解して貰えないほどわかりにくい一角にある。
「パソコン街道」と僕は名付けている。この道を通る目的は、僕にとってはそれ以外にはないからだ。
都会のブラックボックス的な景観が、そのままパソコン関連の商品のわかりにくさと関連している。