川崎フォトエッセイ  その253  空の道    ←前 →次  HOME

 飛行機は空飛ぶ船だ。バスにしては大きすぎるし、空港と呼ぶぐらいだから、やはり船を擬している。

 列車やバスは線路や道路がなければ機能しないが、船は海や川や湖があれば、動かすことができる。それが飛行機になると、空をベースにするわけだから、ほとんどの場所へ行けることになる。

 しかし旅客機離着陸のための空港は、非常に場所をとる。バス停を一つ増やすようなわけにはいかない。

 そのため、へんぴな場所に空港ができてしまい、そこまでへ行く時間のほうが、長かったりする。

 船も飛行機も、海上や空では、どこを走りどこを飛んでもいいようなものだが、航路や空路があるようだ。別に船底からタイヤが出ていて、海底に敷かれたレールを走るわけではないが、最短距離でしかも安全な道があるのだろう。

 空路は見えないが、飛行機の軌跡を追っていると、確かにいつも通る道があるようだ。