川崎フォトエッセイ  その501  山門      HOME

 神社の境内には入りやすいが、お寺の境内には入りにくいのは、お寺が普通の家のような敷地になっていることが多いためだろうか。

 神社は、村落の共有地のようなところがあり、その土地で生まれた場合、その神社が氏神様となる。一方お寺は檀家ということになるが、神社よりも私的な感じがする。

 小さな神社には門はないが、寺にはある。それは、その中で暮らし、住んでいる人がいるため、普通の家と同じことなので、夜になると門は閉められる。

 駆け込み寺はあるが、駆け込み神社がないのは、人が住んでいない神社が多いためかもしれない。駆け込んでも相談に乗ってくれる人がいないし、また、宿泊設備なども、神社にはふさわしくないのだろう。

 神社の中に寺は見かけないが、寺の中に神社は見かける。それで、お寺と神社の関係が、わかりにくくなってしまった。

 しかし山を削ってできたような新興住宅地よりも、寺社のある街のほうが、なぜか落ち着く。