川崎フォトエッセイ  その664  たこ焼きシステム      HOME

 関西ではたこ焼き屋は何処の町内にもある。普通の家が急にたこ焼屋を始めることも多い。

 たこ焼きを焼く技術は、特に料理学校で学ぶようなものではなく、家庭で普通に料理が出来る人なら、焼くことは出来る。

 子供相手の駄菓子屋さんが、たこ焼きやお好み焼きをやっているケースもある。ファーストフードのチェーン店が出来る前から、この種のパターンは存在していた。

 たこ焼きがハンバーガーやドーナツに代わっただけである。しかし売り方や食べさせ方は同じでも、それをシステム化すると画一的になる。

 システム化されマニュアル化されると、同じ品質のものが出される。立ち食いそばでもチェーン店のそれは、具も統一され、作る側の気分に左右されない。

 町内で発生するたこ焼き屋は、作る側の背景がよく見える。焼いている人の主体性がたこ焼きにも反映される。これはシステム化しにくい。