川崎フォトエッセイ  その881  情緒の直感       HOME

 日常の風景も、光線状態によって、違った場所のような印象を受けることがある。

 しかし、そこでの現実は別段何も変わったことが起きているわけではないため、いちいちそのことに対して注意を払う必要はない。

 情報としては、実際には同じなのだが、情緒は異なっている。情報を得るには感覚が必要で、その感覚は情緒面を抜きにしては考えられない。

 リアルな時代をリアルに生きるためには、その種のフィルターとなる情緒が妨げとなることがあるため、感情的なものを殺して、客観的な情報を得る必要がある。

 しかし、ここで言う「客観」は、自分が思っている「客観」にしか過ぎないのだが、ある程度、それは一般的に言われている「客観的」なものから、大きくずれることはないはずだ。

 情緒面が、暗黙裏に客観的なものを直感していることもある。