川崎フォトエッセイ  その901  売る人買う人       HOME

 コンビニやスーパーが出来るまでは、八百屋さんが食料品関係をカバーしていたように思う。

 スーパーや公設市場とかの影響で立ちゆかなくなった八百屋さんの中には、酒屋に店替えしたり、最近では、コンビニになっている店もある。

 コンビニやスーパーの店員は、ほとんどがレジ付近におり、客に声をかけるようなこともない。買う側と売る側とのコミュニケーションをしようにも、店員にそれだけの知識はないだろう。地域住民との接触はほとんどなく、同じ町内で顔を合わせていても、町の縄張り外にある。

 八百屋さんは、その町の住人であり、商売以外のつき合いも当然ある。そのため、近くに出来たコンビニやスーパーで買い物をした場合、何となく気まずく思うことがある。

 八百屋での長居は主人と話し込むことだが、コンビニでの長居は雑誌の立ち読みだろうか。ここで大事なものが欠け落ちているのかもしれない。