川崎フォトエッセイ  その955  麺と出汁       HOME

 評判の高いラーメン屋は多いが、うどん屋は少ない。せいぜい手打ちうどんとかのレベルで、麺そのもので勝負している。麺を食べるため、出汁が必要だと言うことだ。これはそばでも同じだ。旨い出汁で評判になるようなうどんやそばの店は少ないが、ラーメン屋は出汁だけで、つまりスープだけでも評判となる。

 うどんの場合、出汁は飲まないこともあるが、ラーメンは飲まないともったいなく思う。麺よりもスープに材料費がかかっているように思えるからだ。

 中華屋で、ラーメンを頼まなくても、焼きめしとかにスープが付いてくる。そのスープはラーメンと同じスープである。当然卵スープや野菜スープとかを注文すると、麺の入っていないラーメンが出てくることもある。麺なしのワンタンか、麺ありのワンタンメンもそうだ。ワンタン用のスープを別に作るというのは、ワンタン専門店でもないかぎりしないだろう。

 ラーメンの濃さとは、結局はスープの濃さかもしれない。

 

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