川崎フォトエッセイ  その974  夕焼け       HOME

 夕日は世界中の人々が太古から見てきた風景だ。朝日が昇るころ、まだ寝ている人もいるだろうから、夕日のほうが見る機会は多いかもしれない。

 そして夕焼けは無料で見られる壮大な絵画だ。しかも、夕焼けは決して同じ絵にはならない。また、見る場所や角度により、夕焼け風景の絵も違ってくる。

 絵柄は違っていても、それを夕焼けとして見ることに変わりはない。夕焼けという共通の現象を見ている。

 この現象に「夕焼け」と名づけることにより、その現象とは違う使われ方やイメージが生まれることがある。言葉が一人歩きするためだ。

 夕焼けにとって、それは人に何かを与えようとか印象付けようとかの目論見はない。単なる自然現象に過ぎない。

 しかし、人はその赤さに、昼間のそれとは違うものを感情移入してしまいやすい。つまり情緒的象徴だ。少なくても生命にとって、この光景は風景以上の何かがあるように感じるのだが、単なる感情だろうか…。