その1117 利便性 HOME
街は、人間の都合で、次々に改造されていく。それらは、人々に快適さをもたらせてくれるのだが、公共性という名の下で、恐ろしい破壊がなされていることもある。
街は自然界の場ではないため、弄り放題となる。
自然界の殺風景さと、街の殺風景さとは違う。そこに人間の作為を感じるため、それを作らせた人の欲望を感じてしまう。
この街に住みたいと思えるような場所は、利便性が悪いことが多いため、多少殺風景な場所であっても、我慢して住むのだろう。
そこに、その人が住み、暮らしていても、当たり前のこととして存在出来た村落時代は、遠いものになった。
意外な人が意外な場所に住み、しかも、どこの誰だかは分からない街は、他人事の街になりやすい。
街の風景が、痛く感じるのは、拠り所となるような、我が町のレベルでは、なくなっているためだろう。
その1117 利便性 HOME