川崎フォトエッセイ  その1219 新天地      HOME

 今の場所から、離れて新しい世界へ飛び出したくなることがある。

 その世界は、その人にとっての新天地で、地理的な場所を指すものではない。

 今までとは全く違う種類の職業に就くとかで、環境的な変化が著しいのが特徴だろう。

 気持ち一つで、新しい世界へ旅立てるわけではない。魂だけなら可能かもしれないが、相変わらずの身体を持ち、相変わらずのスペックを背負ったままでは、新たなものは獲得できないかもしれないし、また、世界も開けないかもしれない。

 しかし、何らかの過程の中で、新天地とも言えるような入り口に立つことがある。それは気持ちの上では境地であり、より具体性を帯びれば新天地となりうるだろう。

 環境の変化で、今までとは違う世界に入れるわけではないが、気分が変わり、新たな境地が開ける可能性も、少しはある。