川崎フォトエッセイ  その1221 風前の灯      HOME

 風は、人為的に発生させることも出来るが、普通は自然に吹く。

 いつ、何処で風が吹くのかは、予測しにくいが、風は常に吹いている。

 自然に吹く風、その風で、消えてしまうほど、勢いのない炎もある。逆に風を得て、さらに燃え上がる火もある。

 自然に消えてしまうものは、作為的に守る必要がある。それだけの価値があれば、それなりの施され用をするだろう。

 しかし、消えるには消えるだけの理由や原因がある。当事者は納得出来なくても、周囲は是非もなしという感じで、見ていることもある。

 人の営みは、その殆どが作為的だ。そのため、自然に消えると言うより、消されてしまうことも多い。

 消したくない何らかのエネルギーを、ある悪意で消されるのは、理不尽かもしれないが、それもまた、人為自然の、自然さかもしれない。