川崎フォトエッセイ  その1283 成長過程中      HOME

 人は大人になると、身体的には固まってしまい、あとは老化する一方だが、頭のほうは、まだまだ成長する。

 しかし、体が大きくなるような自然な成長ではなく、それなりの工夫をしないと、頭も固まってしまう。

 実際には、固まってしまうほうが自然なのかもしれないが、人は動物にはない複雑な社会の中に暮らしているため、対応力がなければ、苦しくなることがある。

 身体の発展過程と同時に成長してきた頭は、大人になってからもがっちりと基底に横たわっている。殆ど、その人の中枢部を支配しているはずだ。

 それは社会や人と絡むことで、独自のシステムを作り上げたものだと思える。

 その人が産まれたときに持っていた、初期値が、必ずしも身体成長過程で作ったシステムと一致するとは限らない。

 大人になってからの頭の成長は、初期値を目的としているわけではないが、自分の個体にあった修正作用なのかもしれない。

 

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