川崎フォトエッセイ  その1296 埋没品      HOME

 目の置き場所を変えると、日常的ではない風景が現出するが、それは相変わらずの日常風景であることに変わりはない。

 日常風景は目の高さで見た世界で、ある程度の高さがある。その高さは人が暮らすための高さで、そこからの展開が一番多い。

 目の高さを変えると、違った物が見えるわけではないが、印象が異なる。

 その印象は、注目ポイントが異なるためで、今まで足下で、目立たない存在だったものでも、浮かび上がってくる。

 日常の中にありながら、それほど目立たないものは、見え方の問題だけではなく、多々存在する。

 しかし、そこに何らかの関わりが出来ると、注目ポイントとなり、よく見える存在となるのだが、用事がなければ、普段は意識されることは少ない。

 日常の中には面白い物が埋まっているのだが、それらを取り出す用事は少ない。