川崎フォトエッセイ  その1315 リアルな営み      HOME

 人が何らかのメッセージを発する仕掛けは興味深い。

 それが年代を経たものである場合、当時の勢いを懐かしめる。

 何かを伝えようとする場合、伝える内容よりも、その手段に意味深いものがある。

 人が作った仕掛けは、いずれは年月を経て、味わい深いものに変わる。

 それが古典となった手段よりも、そうならないで、終わってしまったもののほうが、よりリアルなものが伺える。

 リアルなものとは、人々の営みが、より生々しく見えている感じのものだ。

 しかし、リアルなものとは、何処まで行っても探り得ないものだが、あるレベルがあり、そのレベルよりもリアルに見えるという程度の差でしかない。

 また、それを超えたリアルなものは、おそらく人の感情や感覚では捉えられないところへ行ってしまうだろう。

 何かの痕跡が、リアルなものを浮かび上げてくれるようだ。