川崎フォトエッセイ  その1455 似せる       HOME

 竹の形をしていても、よく見ると樹脂製だったりすることがある。

 ある機能を果たすために、竹が用いられていただけなので、実際には竹でなくてもかまわない。

 しかし、その機能を竹で作っていた場合、それが馴染みとなり、それ以外だと雰囲気が出ないこともある。

 人は馴染んだものを見ると安心する。それを知っているので、良きにつけ悪しきにつけ、正体が分かっていることに対しての安心感だ。

 人が不安を覚えるのは、未知の存在で、体験したことのない出来事だ。

 それに対し、どう対処すればよいのかの経験がないため、不安になるのだろう。

 馴染んだものに似せることは、ショックを与えないためだろうが、それが偽物であったときもショックだが、その場合の経験は、かなり繰り返されているので、ショックの度合いも少ないだろう。