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デジ式とは、デジタル処理一般の意
■モバイルギア NEC ウインドウズCEマシーン
ハンドヘルドPCを物色していた。世間で流通している「パソコン」ではなく「これはパソコンではありません」と張り紙されている店もある。通常のパソコンと間違えないようにしている。
僕はウインドウズCEを搭載、キーボードの付いたものを探していた。
これは今使っている目玉バイオに特大のバッテリーをつけているため、鞄が重くなりすぎたため、何とかならないかと考えていた。CEマシーンの中でもっとも小さいのは、NTTとHPから出ている。NTTのはNEC製で、名機モバイルギアを小さくしたようなタイプだ。NTTとNECは仲がよいのだろうか。
NECのモバイルギアは、言ってみれば、ATOKを搭載したNECワープロ専用機の趣がある。ウインドウズCEはコンパクトなOSで、HDを使わないため、バッテリーの持ちも良い。このHDレスは、昔のNECパソコンを彷彿させる。フロッピーがカードになったようなもので、システムメモリ上にアプリケーションが積まれていたりする。
先日も書いたように、バイオはパソコンなのだが、エディタを使って文章を書く程度の使い方しかしていない。それだけのために、大層にウインドウズを起動させることになる。その大層さとは、待ち時間と、バッテリーの消耗時間を指す。
数日前から、CEマシーンが気になり、近所の電器屋をうろうろしていたのだが、雑誌に載っているような機種は置いてなかった。それで、昨日も梅田へ出る。梅田にソフマップができたため、恵美須町まで行く必要はなくなったのだが。
それで、モバイルギア(キーボードのついた細長い筆箱のようなマシーン)が、内部メモリなどに余裕があり、キーボードもほとんどフルサイズの大きさなので、文章入力的には本命なのだが、今ひとつ面白みに欠ける。なんとなく昔のワープロ専用機「文豪」を買うような感じとなる。サイズもそこそこあり、重さもそこそこある。HP社のは、機種名が言えないほどの横文字だが、非常に小さい。しかしこれでタイプするのは慣れ以前の問題があるような気がした。しかしその小ささ重さはポケットに入ってしまうほどで、常時持ち歩ける。
しかし、僕が使うシーンは、喫茶店の中で、そこでは堂々と開けられるので、そんなに小さい必要はない。
ノートパソコンを一回り小さくしたほどに大きなCE機もあるが重さは1キロ以内に入っており、バッテリーは10時間ぐらいは持つ。電源を入れれば、瞬時に起動し、瞬時にアプリケーションで入力できるのが、CE機の魅力である。
面白さで、超コンパクトなHP社製、地味だが、基本が大人のモバイルギア、この両機の間を彷徨いながら、結局買えないで、梅田をうろうろしていた。
●モバイルギア購入 NECの「モバイルギア」はウインドウズCE機である。
このジャンルのマシーンも、実はコンピュータなのだが、店頭では「これはパソコンではありません」と但し書きされているところもある。
ハードディスクがないパソコンなので、当然大きなアプリケーションはインストールできない。これは欠点でもあるのだが、それをしてしまうと、普通のノートパソコンと変わるところがなくなる。
CE機のメリットは、バッテリーが長持ちすることと、軽くなることだ。アプリケーションも小さいため、起動も早い。
たとえば文章を打つだけの用事なら、巨大なアプリケーションは必要ではない。エディタだけを使っているような人なら、ワープロ専用機でも十分である。しかし最近のワープロ専用機もパソコン並にいろいろなものが入っているはずなので、使わないソフトも多いはずだ。その点、CEマシーンは寒いほどあっさりとしている。
さて、モバイルギアは、名前を知らなくても、町の中や学校で、たまに見かけることがあるはず。僕も筆箱のような細長い形をしたコンパクトなワープロのような印象を抱いた。その機械は、大きさからして、パソコンではないことは判明しているのだが、ではワープロ専用機かというと、そうでもない。
謎に満ちた珍獣を見る思いで、僕はのぞき見していたのだが、やはり、きっちりとしたパソコンでないと、役に立たないと感じていた。
さらによく見ていくと、モバイルギアは算盤の形に近い。珠がキーボードになっているようなものだ。算盤の珠もキーボードも、あまり横幅が狭いとやりにくいものである。持ち運ぶ場合、小さいにこしたことはないが、実際にキーボードで文字を叩き出すとき、指先や腕が非常に窮屈な感じとなり、ちまちました感じになってしまう。その点モバイルギアのキーボードは程良い大きさだ。やはりこの長さを確保していないと、長文を打ち出すときなどは不便なのである。この長さはキーボードサイズの生命線である。
さて、実際にはパソコンではないとは言いながら、コンパクトなマイクロソフトオフィスが入っている。ワードやエクセルに縁のない人にとっては余計な装備だが、あって邪魔になるほど大きなアプリケーションではなく、ワードなどはワープロソフトなのに、エディタ以下の機能しかない。それらは削除することができる。
モバイルギアにはNEC製のエディタがついている。日本語変換はATOKに切り替えられるので、文章ベタ打ち環境としては本格的だ。で、そのMGエディタというのが、それなのだが、さすがにこちらはポケット版ワードと違いカスタマイズもできるため、使い勝手を変えることもできる。いつも馴染んでいたエディタの短縮キーに合わせることもできる。
あくまでもNEC製のエディタで、ワープロではない。もしワープロを望むのなら「文豪」を買えばよい。しかしパソコンの標準テキストは互換性が高いため、どこにでも張り付けに行けるし、再利用もしやすいし、文章サイズも小さくすむ。
文字だけをやたらと多く打ち込む人にとっては、パソコンのエディタやワープロよりもは遙かにスピーディーである。CE機は、パソコンを起動する、という意味での起動機能がない。電源ボタンがそれに当たるのだが、そのボタンはいつ押してもかまわないのである。ファイルを保存していなくても大丈夫なので、さっと筆箱を開ければ電源が入り、閉じれば落ちる。もちろん電源ボタンも付いているが、いきなり押してもかまわない。
モバイルノートというよりも、モバイルキーボードである。キーボードにパソコン的機能が付録で付いてくる感じだ。液晶モニターは、キーボードの蓋のようなものだろうか。
パソコンソフトによくある機能の多いメニューを見ていると、CEマシーンのすっきりとした感じは爽やかで潔い。余計なことを考えないで、ただひたすら文章を打ち込むことだけに専念できる。
コンパクト版のワードの書式設定は貧弱すぎ、一行の桁数を指定することができないが、MGエディタは最低限それはできる。原稿用紙換算で、何枚ぐらい書いているのかは確認できる。ただし禁則処理がないので、禁則による行数の変化までは対応していない。
モバイルパソコンらしく、MGエディタはそのままMGメーラーと連動している。長文原稿をメールで送りやすくしている。各行末に改行記号を入れる設定ができるのもメーラーを前提にしているのだろう。テキスト原稿としてメールを送るときは、この改行記号が邪魔になる。単なる折り返しなのに、改行しているようなメールになるからだ。MGエディタはその二通り使える。
携帯型電話でもインターネットが見られる時代なのだから、当然CEマシーンでも、インターネットに接続できる。モバイルギアのOSもバージョンアップし、インターネットエクスプローラー4レベルの機能がある。このレベルは、スタイルシートなどダイナミックHTMLを使っているページも表示される。セキュリティ関連のSSLにも対応しているため、ネット上で、何かを申し込んだりするとき、その関所を越えられる。
モバイルギアにもいろいろとおまけのソフトがごちゃごちゃとついているが、基本はメールの送受信とインターネット接続と、文章の打ち込みだろう。文系の人にとっては文句なしの「買いのアイテム」である。ソースとなるテキストを打ち込む筆箱となる。
喫茶店などに持ち込んで、原稿を書いたりするにはもってこいのサイズだ。重さは700グラム強なので、鞄の中に常駐させても苦にならない。
しかし、モバイルギアを見ていると、昔のNEC98時代に戻ったような感じになる。これは懐かしいと言えば懐かしい。NEC独自のパソコン本体のシステムメモリ内に日本語フォントが入っているというのも、今考えるとあっさりとしていて清々しかった。フォントの種類を選択するというのがないのだから、逆に落ち着く。あの見慣れたNEC表示フォント文字でないと、ワープロした気にならないという人もいたほどだ。ちなみにCE機に入っている日本語フォントはMSゴシックとMSゴシックPだけだ。マイクロソフトの表示文字世界になる。
MGエディタにも当然フォントの概念がないに等しい。一応文字の大きさは変えられるが、大中小からの選択となる。これはまるでめし屋で、ご飯を頼んでいるような感覚だ。
テキスト処理のスペックはそれほどすごいものが入っているわけではない。ウインドウズのWZエディタや秀丸エディタなどの方が明らかに多機能である。CE版のポケットWZもあるが、OSのバージョンやCE機のCPUに対応していないと動かない。つまり外部アプリケーションをインストールするのは、条件がそろわないと無理なのである。モバイルギアはモバイルギアについているアプリケーションか、CEが用意しているマイクロソフトアプリケーションだけで暮らすことになる。これは、寒いほどの環境の方が、マシーンに対してのプレッシャーが減るので、逆にやりたいことに専念できるはずである。
CE機には文章内に簡単な図とかを入れる機能が全くないわけではない。マイクロソフトが用意しているインクライターがそれで、ペンを使って、いきなりモニター上に絵が書ける。絵と文字を混ざった文章も一応は作れる。このインクライターは、スケッチ帳としても使えるし、略図とかを書きながら、ラフやレイアウトなどを視覚的に見ながら、アイデアを出したり、練ったりできる。またマイクロソフトオフィスに入っているパワーポイントのポケット版も入っている。 ネット接続に関しては、DDIのPHSカードを購入した。ISDNと同じスピードが出るようだ。確かに携帯接続よりも遙かに早い。部屋のパソコンと同じ感覚で、ネットアクセスできるが、電話代はかかる。ネットへの接続方法は、ウインドウズよりも易しいかもしれない。カード類はドライバとかをインストールしなくても、自動的に認識してくれるので、差し込めばすぐに使える。これはマイクロソフト側か、NEC側が、あらかじめ用意しているようだ。任意のプリンタとなるが、プリントもできる。
CE用のソフトというのは、メディアが難しいのかもしれない。つまりCDがないし、フロッピーもない。あるのはメモリカードだけである。そのメモリカードに入れた状態で売ると、アプリケーションよりも、カードの方が高くなってしまいかねない。一応パソコンと接続し、そこからCE側へインストールとかできるようだが、まだ、パソコンとは繋いでいない。シリアル接続は、それなりにトラブルので、面倒くさい。COMの取り合いで、妙なことになることがあるからだ。
CEマシーンにも対応するランカードがあれば、それでランが組める。別売になるが、こちらの方が、利用範囲が広いかもしれないが、CEで書いたファイルとかは、メモリカード経由で、フロッピーのように持ち運びできるので、これが一番単純でよいかもしれない。
モバイルギアの液晶モニターは解像力が低い。その割には横幅が広いので、文字はかなり大きく表示されるし、画面も荒っぽい。見た目はよくないが、文字をベタ打ちしているとき、未確定のかな文字の追従性はある。昔のワープロ専用機で、解像力の高いディスプレイの時、入力文字が表示されるまでの間、かなりのタイムラグがでたり、画面が波打ったものだ。モバイルギアはその心配はない。
モバイルギアは横に長いが縦には短い。文字の行数で言えば、MGエディタで文字サイズを一番小さくしても、13行ほどである。その狭さがかえって落ち着く。最小文字サイズでも、結構大きい。 さすがにその画面でネットページを見るのは辛いが、解像力が横に600しかない割には、モニタの幅がかなりあるので、実際には高解像力のモニターで見るよりも拡大率が高いため、文字などはばかでかい。上下分割のフレームとかのあるページは、さすがに辛い。インターネットエクスプローラー4バージョン互換となっているため、ほとんどの表示は可能だが、フラッシュプラグインとかは無理だ。64のスピードが出るらしいカードで接続していると、部屋のパソコンよりも早いほどだ。それはブラウザが軽いためかもしれない。
しばらく使っていると、タイプのしやすさに好感が持てる。部屋のフルサイズキーボードよりも打ちやすいほどだ。キーボードの幅は、バイオノートと同じぐらいなのだが、遙かに打ちやすい。このしっくり感は、NECノートと似た感じで、落としやすく、明快なクリック感がある。モバイルギアは、やはりキーボードにパソコンがついている筆箱のような感じだと、改めて感じる。
CE機には、マウスはない。そのかわり手書き文字認識ができるモニタは、タブレットのようなものだ。これは指先でも反応する。液晶の表面を触るのは怖いが、非常に直感的な操作であることはいうまでもない。付属のペンは、専用ペンである必要はない。画面を傷つけないものなら、何でもかまわない。専用ペンは、単にボディー側に収納できる太さと長さと、抜くときのひっかけ箇所を持っているだけである。
モバイル機は軽いので鞄の中に常駐させ、毎日外出先の喫茶店やファミレスで活躍している。この重さで、ノートパソコンがあれば、そちらの方が好ましいことも多いはずだが、バッテリーの問題とかは解決していないため、喫茶店で数時間、タイプするには、バッテリーの予備を持っていく必要がある。軽いはずのバイオ目玉も、大型バッテリーをつけた状態では、2キロ近くになってしまう。それに比べると、CEマシーンは軽い。
ただ、モバイルギアは、テキスト派の人には適しているが、アート系の人によってはさほど恩恵はないかもしれない。ごちゃごちゃとノートに走り書きする人にとっては、本一冊と似たぐらいの重さと大きさのモバイルギアを持ち歩く方がよいかもしれない。
MGメール(モバイルギアメーラー)は、MGエディタとの連係プレイが優れ、そのままメーラーのテキスト入力画面になる。これはウインドウズ版の秀丸エディタ搭載メーラーと似たようなものだ。メールをばんばん書く人にとっては、メーラー側の送信ボックスにも保存できるし、MGエディタ側でのテキストファイルとしても保存できる。
受信メールは自動的にアドレス帳に当たるアウトルックの「連絡先」に登録される。メーラーとしての機能は一通りある。受信ボックスの変更や、フォルダを作成しての振り分けとかも可能だ。複数メールアドレスにも対応している。このあたりは特にこだわらなければ、問題はないが、一画面上でいろいろできるというものではなく、機能によって画面が切り替わるため、多少の慣れは必要だ。要するに複数の窓が開かないのだ。
アドレス帳は、特になく、CE付属アプリの、アウトルックに入っている「連絡先」と連動している。複数のアドレス帳に登録しなくてすむ。どちらにしてもマイクロソフトの軒下を借りてやっている感じだ。アウトルックに付属している「受信箱」のかわりに、MGメーラーが、割り込んでいるという感じである。 テキストを打ち、メールし、ネットを外出先で覗き、予定表やアドレス帳をたまに見る、というような使い方がメインかもしれない。
●しばらく使用して
喫茶店で、二時間近く過ごす場合、通常のノートパソコンはやはりバッテリーが気になるところだ。モバイルギアの10時間というのは、バッテリーを意識する必要がないので、それだけでも気が楽になった。一日の内、外出先で10時間も使うわけではないため、たまに充電すればすむことである。
付属のAC電源用のコードは、非常にコンパクトで、ノートは小さいのに、巨大な「おもり」を持ち歩く感じではない。僕のように使う場所が喫茶店とかが多いため、コンセントのある場所で使うことは希になるため、充電用に使うことが多い。デジカメの充電器も部屋でごろごろしているため、ごっちゃになることもある。
バイオ目玉から、モバイルギアへの移行計画の最大の目的は無事達成されたと思う。結局書きかけの文章を何本か持っていて、それを打ち込むためだけに98や98ME、2000とかの巨大なOSは必要ではないということだ。画像をいじるにしても、ノートとタブレットを持ち運ばないといけないし、喫茶店で、それだけの荷物を開けるわけにはいかないし、悠長に絵など触っている感じではない。
モバイルギアの腰の低いモニターも好ましい。レイアウトを確認しながら、文字を打つようなことはないため、大きなモニターは必要ではない。ただ、ウェブページを見るとき、狭苦しくなるが、見えないわけではない。
値段的にも機能的にも中途半端なものだが、テキスト打ちや、簡単なネット接続だけに特化して使うのなら、意外と長持ちのするマシーンになるような気がする。これはパソコンソフトを使っていて、いつも思うのだが、バージョンアップが早すぎ、アップされたアプリケーションは軽くならないで、重くなる一方のため、どうしてもマシーンスペックを上げないと、動きが遅くなる。アプリのバージョンアップをしなければ「一生もの」だが、ニューバージョンアプリの魅力もあるため、ついつい乗せられてしまう。CEマシーンになると、アプリのバージョンアップとかは、考えなくてすむ。これはワープロ専用機の世界に近い。いつもの道筋を覚え込めば、手が自然に動く世界になるはずだ。それにアプリやマシーンのことを考えずに、そこで作るファイルのことに専念するほうが好ましいように思える。貧弱なCEマシーンの世界だからこそ、それが可能になると思うのだが、新しいCEマシーンが出たら、すぐに買ったりする危険性もないとは言えない。
●かなり使用して
かなり使用していると、モバイルギアそのものを意識しなくなる。結局使っているのは、モバイルギアエディタがメインで、同時に4つのファイルを開けることができるので、それを開けっ放しで、使っている。テキスト処理は、大したコマンドがあるわけでも書式があるわけでもないので、単に打ち込めばそれでよいことになる。
CE機の特徴で、起動とか終了がないのは楽である。そのため、ファイルを開いた状態で、終わらすことができるため、すぐに続きの画面に戻れる。これはカバーを開いた状態で、電源が入り、閉じた状態で電源が落ちるので、電源ボタンさえ意識しないですむ。ただ、しばらく画面を見ているだけだと、自動的に電源が落ちるため、「電源」と書かれたボタンを押すことになる。このボタンはキーボードの一番右端上の角にあるため、指がすぐに触れそうな位置にある。delキーとbackキーに挟まれており、始終押すキーの近くになるためか、キーボードの山が低くなっており、しかも堅くなっているため、ちょっと押した程度ではキーは落ちない。このあたりもよく練られている。
モバイルギアの、ギアを表すかのようにあるのが、アナログのダイヤルである。これはスクロール用に使えるが、あまり使用していない。目玉バイオのダイヤルよりも使いやすい位置にある。目玉バイオのダイヤルは、横にあるため、本体が動いてしまう。モバイルギアのこのダイヤルを回すと、ギア音がする。次画面ジャンプ、前画面ジャンプとしても切り替えで使えるが、その近くのファンクションキーの並びにpgupとpgdnの独立したキーもあり、こちらはフルサイズのキーボードのように、一発押しで、実行できる。ノートタイプのキーボードは、何かを押しながら、という組み合わせが欠点としてあるだけに、一発キーはありがたい。しかし、遠い位置にあるため、普段はMGエディタ側の短縮キーに仕込んでいる。この短縮キーはカスタマイズできる。次画面表示とかは、一太郎の設定と同じように書き換えた。モバイルギアの画面が、縦位置が短いため、次画面や前画面への切り替え頻度は高い。
モバイルギアから、ファックスの送信ができるようだが、その用途がほとんどないので、何も設定していない。いろいろと他と繋がるのは楽しいのだが、実際には使わないようなものも多い。まあ、繋ぐ設定をして、繋がったところで、この面白さは終わってしまうようだ。
モバイルギアに関するユーザーとかのホームページへいくと、かなり古いモバイルギアの使い方や、改良の仕方などが載っている。あまり買い換えないで、一度買ったマシーンで、一生やるつもりなのかという感じである。確かに、テキスト打ちだけなら、一生ものである。
これもまだ使っていないが、おまけのプログラムの中に、iモード用ホームページの作成とアップの仕掛けがある。通常のFTPとして、使えないものかと、少しだけ調べたが、よくわからない。CE用のFTPソフトは、有料ソフトがあり、ダウンロードして使えるようだが、CPUのタイプ別となるため、まだ出て新しいモバイルギア用のは、はっきりと明示されていない。同じモバイルギアでも、CPUタイプが違うのだ。
しかし、ノートパソコン側から、自分のホームページ上のファイルをアップしたり、更新するようなことはほとんどないので、iモード版だけのホームページを、モバイルギアで作るのは悪くない。これは、公開する必要はなく、メモのようなものや、データ的なものを、そこにストックしておくという使い方もできる。しかし、これも、なかなかその必要性がないため、なかなか作る気にはなれない。しかし、iモード版川崎サイトも、作ってみたい気もある。しかも出先で作って、アップしたり、更新するのが、モバイルらしくてよいかもしれない。
話は前後するが、モバイルギアで検索をかけると、モバイルギア作家がいるのが面白い。これは、旅先とかの旅行記をモバイルギアで書き続けた人のホームページである。その内容と、モバイルギアとの関係はほとんどないだろう。普通のノートパソコンを持ち歩いて、旅行記を書いても同じである。しかし、モバイルギアは文章ベタ打ち環境としての集中度が高いため、書きやすい環境なのかもしれない。何かに特化したPCという感じで、考え方によれば贅沢な使い方である。通常のパソコンなら、文章環境も、グラフィック環境も整っているのだが、いろいろできるよりは、自分がしたいと思うものだけに特化した環境のほうが、落ち着くようだ。しかし、モバイルギアの文章環境は、コマンド的には市販エディタ以下の世界である。この意味は、市販エディタでもコマンドの多さがウザイと感じる人には、すっきりするかもしれない。
僕としては、絵を描くよりも文章を書くほうが好きなので、この環境は好ましく思っている。毎日鞄の中に入れ、喫茶店でタイプしている。これはノートパソコンでもかまわないのだが、モバイルギアの背の低さが、気に入っている。喫茶店でノートパソコンを開けるのは、デスクトップ機ほどに大きく感じてしまうからだ。背の高い大画面のモニターは、巨大な帆船に見えてしまう。
以上が、モバイルギアの使用感覚である。結論的に言えば、あまりマシーン設定や環境設定などをやる必要はなく、覚えなければいけないことも少ないため、買ったその日から、テキストやスケジュールや住所録などに専念できるということだろうか。
余談だが、パソコン通信ニフティへのアクセスも可能で、通常のインターネットメールの端末機としてだけでも、十分使える。