川崎フォトエッセイ  その188  書店    ←前 →次  HOME

 街角の小さな本屋さんへ、入りにくく思うのは、コンビニや郊外型大型書店に慣れたせいだろうか。つまり、平気で立ち読みできる環境があたりまえになったのだ。

 八百屋さんもそうだ。店に入った限り、何かを買わないと大変なことになる。目当てのものがなかっても、何か適当なものを買わないと、店から出してもらえない感じなのだ。スーパーだと、涼みがてら店内を一周して出ていける。

 これは、客と店の関係ではなく、客と店主との関係になるためだ。つまり、情と情とがぶつかり合うため、下手な動きがとれないのである。

 近所の顔見知りの御主人のいる書店では、あまり妙な本や雑誌は買えない。そういう怪しい本は、隣の町で買うとか、コンビニや駅のスタンドで買うことになる。

 しかしスーパーのような本屋さんでも、毎日いっていると、顔を覚えられ、妙な本は買えなくなるが……。