日常の場と対照的なのが祭りの場だ。側面から見ると、日常は地味で、祭りは派手。
収穫を祝う秋祭りは、普段、着ない衣装で、普段、見ることのない御輿を担いだり、あるいは山車を引っ張ったりして、村中を練り歩く。
しかし、今の街中は、十分派手である。そのため、祭りの衣装が地味に見える。その近くに引っ越してきたマンションの住民から見れば、土着の呪術として奇異に映るかもしれない。
しかし、神社の存在は非常に重要だ。神社のある街とそうでない街とでは、秩序のあり方が違う。聖なる場所があることで、地上の合理的な秩序とは違う、もう一つの秩序(OSのようなもの)が走っていると、深みが加わる。
神殿に神様が実際にいるわけではないが、神社は、見えないものに対するディバイスの役目をしており、これがアース作用になっているのだ。