川崎フォトエッセイ  その292  お食事処    ←前 →次  HOME


 大衆食堂はまだ根強く残っているように見えるが、いつ潰れてもおかしくない店が多い。たとえば道路沿いの店でも駐車場がないと、ドライバーは入りにくい。牛丼屋やファミレスに客を取られることになる。

 町内の人も、大衆食堂へ行くより、コンビニや弁当屋さんを利用する場合が多い。  言い過ぎになるが、コンビニやチェーン店は、マニュアル化されてしまい「人間自販機」と、やりとりしているような店もある。そのてん、大衆食堂では、人間らしく接してくれる。これを疎ましく思うときもあるが、それは店の人のキャラが出過ぎるためだろう。

 僕がほぼ毎夕通っていた食堂が、潰れてしまった。客が少ないのが原因だが、料理もまずかった。ただ、いつもすいているので、のんびりできるメリットがあったのだ。

 流行らなくなった大衆食堂は惨めである。何となく、調理場が乾燥しきっているようなイメージだ。