川崎フォトエッセイ  その310  出入り口    ←前 →次  HOME

 出入り口を前にすると何となく躊躇すする。自分の家なら平気で出入りできるのは、よく知っているからだ。たいがいの出入り口は、何かの出入り口で、おおよそ中に何があるのかはわかっている。そして入ると何らかの「イベント」が発生することも予測できる。

 全く知らない所なら、どんなイベントが起こるのかは予測できないが、自分がどんな目的でそこへ来たのかによってある程度のシナリオはできている。

 ある場所へ出入りするのは、何らかの目的があってのことだ。それを達成するには、入り口を通過しないといけない。出てくるときは、その目的を果たせていたほうがいい。その場合は、もう用事が済んだのだから、気持ちも解放され、その場所からも解放される。

 その場所へ入った限り、出ることになる。出ることの怖さもあれば、出られないことの怖さもある。