川崎フォトエッセイ  その319  退屈さ    ←前 →次  HOME

 なぜだかわからないが、車窓風景は華やいで見える。いつも通る踏切は、いつもの日常と同質で、地味な景観だが、同じ場所でも、車内から見ると、雰囲気が違ってくる。

 それは、見ている場所の問題かもしれない。少なくても踏切を渡っているときの人々は、普段着でウロウロしているが、車内の人々は通勤通学途中のためか、それなりの服装をしている。

 それに電車は都心部と繋がっており、その雰囲気が吊り広告などが醸し出してくれ、よく乗る電車でも華やかさが高い。さらに、徒歩だと同じ風景がいつまでも見え続け、なかなか場面展開してくれないが、電車だと、あっという間に通過するため、デティールを確認する暇もないため、ダイジェスト版で、風景を見ているな感じるなる。

 これが新幹線の中、または飛行機の上からだと、いつもの退屈な町並みも、退屈さを感じる前に通過してしまうだろう。