川崎フォトエッセイ  その340  ぼんやり    ←前 →次  HOME

 ぼんやりとしている状態は、わりと単調な場所にいるときや単調な時間を過ごしているときに起こる現象である。

 気にかかるものや刺激的なものがが少ないと、ぼんやりしていてもかまわない状況になる。

 だが、凄い緊迫感のあるシーンでも、まるで台風の目の中のように静かなときもある。それは普段よりも緊迫感が強いところにいて、たまたま気を許しているだけで、決してぼんやりと、そしてリラックスしているわけではない。

 台風の目の中が、静かだと言っても、それは普段の気候の静かさと同じで、特にのんびりとしているわけではない。ぼんやり度は、周囲との落差で決まるようだ。

 病的にぼんやりとしている人は、まともに今の状況を背負うと、パニックになりかねないので、目を反らす意味で、頭をゆるめているのかもしれない。