川崎フォトエッセイ  その353      ←前 →次  HOME

 川の流れと違い滝の流れは急だ。川は水平に近いが、滝は垂直に近い。そのため「川は流れる」が滝は「落下する」

 集中豪雨でも、滝ほどの集中度はない。「滝のような雨が降る」などのように、あるモデルから、他のことを表現しがちだが。表現は大げさなほどメリハリがあって伝えやすい。

 その表現が事実ではないことは分かっていても、つまり嘘だと知っていても、そう言いきりたいだけの凄さがあったのだろう。

 いくら強い雨でも滝のような落下はあり得ない。

 日常の中で、日常を超える現象は滅多に起こらない。やや強いとかのレベルはあるが、雨が滝に変わるほどの変化はない。しかし、もしそれが起これば、もう日常からは切り離された別次元として把握するだろう。

 日常的な次元内での現象のほうが、リアリティを感じる。それを飛び越えてしまうと、もう感覚が手元にはなく、凄さも感じられなくなるだろう。