世の中は注意しなければいけないことばかりだ。注意を怠ると、事故やトラブルに巻き込まれる。
注意が必要な箇所が分かっているときは、そのための配慮も習慣化され、無意識的に「注意行為」を実行しているようだ。
本当に危険なのは、注意を必要としないはずのことがらで、何かが起こってしまうことだ。トラブルは予測しなかった箇所で発生しやすい。
因果関係がはっきりしており、その気になれば、予測できることもある。この場合、それに対して注意を向けなかっただけのことになるが、この種のことは無限に近いほどあるため、注意の範囲が日常感覚からははずれてしまう。つまり神経質になってしまうのだ。
「注意」しないといけないことが分かっている事柄は、意外と安全なのである。