川崎フォトエッセイ  その378  エラー    ←前 →次  HOME

 誰がそうしたわけではないが、そうなっていることがある。  予想されていないことになりうるのが現実で、そのリアルな振る舞いに、ときとして驚き、また戸惑う。

 予想や予測できる現実よりも、そこからはみ出た現実のほうが多い。特に人が作ったものが、本来ではない振る舞いをしているときに、その感じがよく目立つ。

 予定外の振る舞いも、見慣れると寛容範囲内に収まったりする。本来の姿ではないが、あり得ることとして認識されるのだ。そしてそれも日常の中の現実として、ありふれた風景となる。

 ただ、この種の風景は、日常の中ではそれほど価値はなく、エラー情報を得る程度になる。しかしエラーの中にこそ、様々な問題点が含まれており、エラーこそリアルな現実をうかがう機会を与えてくれる。

 接点を失ってしまうと、それはただのゴミになる。ゴミは常に発生し、なかなか消えてくれないものだ。