川崎フォトエッセイ  その394 指標    ←前 →次  HOME

 意識的に物事を判断し、決定し、進む方向を確定するとき、その根拠を追求するとわからなくなるものだ。

 ある方向へ向かいたい場合、それが左ではなくなぜ右なのか、なぜまっすぐでもなく後ろでもないのか……と、そこまで考えると、とたんに土台が揺さぶられるような気持ちになる。

 今まで生きてきた、生きた方のパターンがあり、その最新バージョンのエンジンのようなものを使って、妥当な方向を決めることが多いが、それでは今の延長が展開するだけになる。まあ、その場合でも、とんでもない展開になることもあるので「いつものやり方」が正しいとは限らないが……。

 指標は人から与えられたほうが納得しやすいこともあり、また、自分で考えたことでも、誰かの真似や助言が入っている。

 当然、反応的に選択している場合もある。なんでもないような小さな選択が、その後の展開を大きく変えてしまうこともある。しかし通れる道は多い方がいい。まだ通ったことのない道に踏み込むのも、悪くはない。