車道と歩道の境目に植え込みを使った垣根が施されていると、道路沿いの景観がぐっと良くなる。以前はガードレールが多かったことに比べると、余裕が出てきたのだろうか。
「地球に優しい……」とか「人に優しい……」の宣伝文句を見たり聴いたりするたびに寒いものを感じていたのは、その逆のことをやった諸団体の罪滅ぼしのように、受け取っていたからだ。それに、当たり前のことを、わざわざ宣伝文句にするほど、すさんでいたのかとも思っていた
。
「わたしの人形は良い人形」という山岸涼子さんの漫画があるが、これは「良い人形」と宣言することで、そうでない人形もあることを暗示させている。
「そうである」ことよりも「そうでない」ことのほうが、気になるところだ。何かを強調すればするほど、その反対側が気になる。それがどうしようもない事実である場合もあれば、そうなって欲しいとの願いが込められていることもあるのだろうが……。