川崎フォトエッセイ  その445 障害物       HOME


 歩道に障害物があるとする。通れないほど邪魔をしているわけではないときでも、物によっては不快感が生じる。つまり「何故こんな所に、こんな物が置いてあるのだ」とかだ。

 ところが、自然に伸びた草花とかが、歩道にかぶっていても、それほど不快感はない。それも植物の種類にもよるが、それなりに綺麗な花を咲かせていると、邪険には扱わない。確かに邪魔な障害物なのだが、物によって意味が違ってくるため、反応も違ってしまうのだ。

 普段はそれで、不快感のない障害物だったとしても、時によっては邪魔になる。すごく急いでいるときは、向こうから来る人とすれ違うとき、道幅が狭いので、邪魔になったりする。

 それを言い出すと、自分にとって都合の悪いものは全て邪魔なものになってしまう。時と場合により、物に対する接し方が違ってしまうというのは、物から見れば、きっと不安なことだろう。