川崎フォトエッセイ  その484  風通し      HOME

 凝った窓枠のある建物を見かける機会が少なくなった。今から見ると凝っているように見えても、ある機能(風通しとか開閉)を果たすためのシンプルな形だったのかもしれない。

 アルミの窓枠で、すっきりとしたものを見慣れていると、木工作品のような窓枠を見ると、手作りの良さが伝わってくるが、メンテナンスはどうするのだろうかと心配したりする。もうそれを作った大工さんが亡くなっているかもしれないし。

 ある設計士が作った窓枠など、一般的な企画と違っていたりするので、破損したときなど、面倒なことになるかもしれない。

 ごく一般的な既製品は、取り替えやすいがオリジナリティーが薄い。そうかといって凝ったものを採用すると、凝り方のポリシーが見えてしまう。

 いずれにしても、何らかのリスクを背負うことになる。あまりこだわらなければ、一般的なもののほうが、風通しがいい。