その496 　汎用 　 　 　HOME

　よく見かける風景がある。地名を言わなければ、何処なのかがわからないほどありふれている。そのため汎用性の高い風景となる。

　この汎用性は、この時代の汎用性で、よく使われているものが風景の中に見いだせる。そのため、特徴が希薄で、記憶に残りにくい。

　しかし、この汎用性が新鮮に見えることがある。それは非汎用的な場所にいたあと、普通の街に出たときなどだ。何処までが汎用的で何処まで非汎用的なのかは個人的な事情で変わってくる。

　その人にとって、一風変わった場所でも、その場所を日常の場としている人にとってはありふれた場所でしかない。

　個人的によく使うものは、その人は慣れているだけで、それが汎用性とは繋がらない。誰もが適応するような汎用性もあり得ないが、汎用的な事柄は存在する。