川崎フォトエッセイ  その509  安い喫茶      HOME

 ファーストフード店のコーヒーは、普通の喫茶店よりも値段が安い。それほどコーヒー通ではない僕としては、味や香りの違いは気にならない。同じ飲むのなら良いものを……という意識は少ない。コーヒーを飲むタイミングあるだけで、十分なのだ。

 同じコーヒータイムを過ごすのなら、より過ごしやすい店があるかもしれない。しかし、その感覚は、軽くコーヒーを飲むという趣旨からすると、重いものになる。

 つまり気楽に入れる店が、僕の最近の趣向となっている。そのため、テーブルも椅子も安っぽいものでかまわない。座ることができ、テーブルの上に何かを置くことができるスペースがあれば十分なのである。

 そのテーブルや椅子に、機能以上のものを付け加えていくと、作為的なものを感じてしまうのだ。客よりも店の方の趣味が高い場合、客としての僕のリラックス度は落ちる。

 また、店員の反応も、全く気が利かない店員のいる喫茶店よりも、セルフサービスのほうが、ストレスは少ない。