川崎フォトエッセイ  その566  変貌      HOME

 まだ行けばあるだろうと思っていることがある。まだ残っているはずだとの思い込みとは裏腹に、現実は事情を抱えているため、跡形もなく消え失せていることもある。

 自分個人の現実も、何処かの地点で、がらりと変化し、元の姿が消えていることもあるので、他のものが変貌を遂げていても、それは仕方のないことなのだ。

 自分が変わるのは、それなりの事情を理解しているので、問題は少ないが、他のものがいきなり変わってしまうのを見ると、ショックを覚えるが、これは、勝手な理屈だろう。

 それが分かっていても、昔からあるものは、そのままの姿で残っていて欲しいと願うものだ。

 数十年前の過去がまだ形として残っている場所に来ると、繋がっていたものを思い出させてくれる。