川崎フォトエッセイ  その568  旧政権      HOME

 何処かで断絶してしまうことがある。それまでの形とは別の形式で塗り替えられたり、置き換えられたりする。しかし、機能的には同じものがある。

 機能は同じでも、趣が異なると、接する態度が変わることもある。置き換えられる前の心づもりとは違う面が出てくるし、また、新たに加わる面も発生する。

 人の意識や感情は、思っている以上に繊細であると同時に鈍い面がある。長年に渡ってこだわり続けたものでも、簡単に捨ててしまうこともできる。今よりも快適さが期待できるためだろうか。

 今の時代の臭みを感じたとき、それ以前の「政権」を懐かしく思うこともあるし、また、今の時代ではかまってもらえない人にとっては、別の時代設定を仮想して、現在の芯をはずす目論見もある。

 いずれにしても、今この時代の「あれこれ」が原因となっていることは確かだ。