川崎フォトエッセイ  その577  懐かしい味      HOME

 町内の普通の家が急にたこ焼き屋を始めることがある。最近では焼鳥屋も見かける。

 たこ焼きやお好み焼きは家庭で気楽に作ることができる、家によって「我が家の焼き方」がある。特にお好み焼きは文字通り好みの焼き方をすればよい。焼き方のルールはない。その人やその家族が好む味付けや、好む具を入れて焼けばいい。

 たこ焼きの場合も、タコを入れる必要はなく、イカでもいいし、こんにゃくでも肉でもかまわない。

 店構えをして「たこ焼き」と看板を掲げた場合、タコを入れないと、嘘になる。しかし、たこ焼きは、タコを食べるよりも、温かくて柔らかな固まりをほおばるところに良さがある。

 また、たこ焼きは駄菓子的雰囲気があり、急に食べたくなるのは、童心を呼び起こしたいためかもしれない。