川崎フォトエッセイ  その674  群れる      HOME

 人は群の中にいるときのほうが安定することがある。この状態は猿に似ている。群の中にはボス猿がいるが、人々が群れる場所はイベントがボス猿かわりになることがある。

 群れることは猿の集団に近いと思い、単独行動に走ることもある。その人がボス猿で、トップの地位にいたとしても、そこから逃げ出したくなる。それはナンバー2や3を押さえることが面倒になったときなどだ。人間のボス猿は引退することで、責務を解かれる。

 猿の集団は雄と雌との関係が強い。人間の文化的な集団にはそれが希薄なのだが、人も動物であるため、その傾向はかなり残っている。

 集団からはずれると、煩わしさから解放されるが、恩恵も受けられなくなる。

 人は複数の集団に属するため、ミスマッチな状態になることも多い。