川崎フォトエッセイ  その673  大道芸      HOME

 ネット上のコンテッツを見ていると、大道芸人に近いものがある。自分で作った作品などをネットという世間の前で見せるためだ。

 ネットは点と点を結んでおり、その道すがらはない。その意味で、移動している最中の道はない。移動中は潜水艦のように潜っているのだ。

 検索サイトとかは、ターミナルのようなもので、そこから飛び立てるため、人々も集まるのだが、その場所も点の一つに過ぎない。

 つまり、目的地へダイレクトに飛んでしまうため、一般的な意味での通路はない。その通路にコンテッツは存在しない。そのため、通路でやるような大道芸も存在しない。

 しかし、ネットでいきなり店を開いたり、芸を見せる行為は簡単に出来る。その印象は大道芸だ。

 現実の道で、大道芸をするのは難しい。そこは誰かの土地であり、ステージそのものが法的規制下にある。

 本物の大道芸を見ていると、肉体をそこに持ち込む、というだけでも、かなりの体力が必要なことが分かる。