川崎フォトエッセイ  その690  孤独      HOME

 関係を遮断すると孤立する。普通に暮らしている限り、孤立することは先ずない。それは、周囲の人々が接触してくるからだ。少なくとも親兄弟とは繋がっている。

 孤立感を感じるのは、むしろ積極的に働く場でのニュアンスだろう。交流がうまくいかないとか、仲間はずれになって追い出されたとかは、働きかけに対する反応だろう。

 人はかなりの人々と繋がりを持っている。それが維持され、継続されている場合、孤独ではないものの、消えていく関係もある。

 人は肉体的な個体という意味で、孤立した存在だが、肉体として、単に存在しているだけ……というわけにはいかない。この肉体は動物の肉体であることから、動きを伴う。

 孤独感は、動きに追従している。肉体的には動ける状態でも、社会や人の動きと自分とは無縁に思えたりすると、孤独を感じる。受け止め方の問題は、期待の問題でもある。期待しなければ、孤独感も希薄になる。