川崎フォトエッセイ  その758  表裏不一致       HOME

 ある建物を一周すると、正面玄関と裏側とが、違った雰囲気の建物がある。正面はよそ行きの顔をし、来訪者を意識している。その濃度が高いと、機能的な問題で、裏側にしわ寄せが来るのだろうか。

 その場合、正面よりも裏側のほうにリアリティがあり、この建物の正しい姿を見る思いになる。

 その建物としては、裏側もそれなりにできていたとしても、そこに物を置いたりしはじめると、雰囲気が変わってくる。

 正面には意味の無いような装飾品とかが置かれる例が多く、裏側は実用品が多い。

 実用性の高い機材や物は、本当に必要な物で、デザインや配置とかはさほど考慮されていない。一つ一つは建物とは別の部品のため、統一性がないのだ。

 正面イメージと、裏のイメージが異なることはままある。正面イメージに拘りすぎると、裏側が追従できなくなるようだ。