川崎フォトエッセイ  その802  もどかしい       HOME

 もどかしさとは、どう言えばうまく伝わるのか思案する状態だ。本人はよくわかっているが、そのわかり方を説明するのに往生する状態だ。

 物事は決して「自分が感じたように」には伝わらない。だが、方向性は伝わる。そのものズバリは無理でも、心や気持ちの置き場所や発生元は伝えることはできる。

 表現内容よりも、どういうつもりで、またはどういう意味で…の、発生源を取り違えると、その後の詳細にはずれが生じる。表現内容がいかに精確でも、的をはずしてしまうことになる。

 発生源を言えばわかりやすいのだが、それが言えない場合がある。つまり、その発生源が、表現しようとする内容よりも凄い展開を示す場合だ。鑑賞している場合ではない状態である。

 もどかしさの一つとして、発生源が言えない、またはわからないと、額面通りに受け取られると、伝わらない苛立ちが残るかもしれない。