川崎フォトエッセイ  その872  リアルさ       HOME

 事情がわかりにくい風景がある。その風景が、その場のいつもの風景とは違い、何らかの事情で、雰囲気が変わることもある。

 世の中は、よほど作為的なことをしでかさない限り、とんでもない風景にはならない。つまり、理解しがたい風景だ。

 何らかの事情は、その中身は分からないが、聞けばよくある事情かも知れない。それを超越するようなとんでもない事情など、滅多にあるものではない。

 その種の中途半端に分かり、中途半端に分からない風景は、割り切れない風景としてのリアルさがある。

 全てに計算が行き届いている風景など、逆にリアリティに欠け、落ち着かないものだ。それは、見る側がリアルな存在であるため、嘘くさい風景に対し、不信感を抱くためかもしれない。

 世の中はリアルなものが集まってできている。それはそれ以上のものでもなくそれ以下でもない。そこから先の展開は、超越した世界であり、保証のない世界となる。