川崎フォトエッセイ  その916  座る       HOME

 僕らが普段着ている服は洋服で、それは座敷で座るようには出来ていないことがある。

 その理由は、シワが寄るとか、正座した状態を考慮して作られていないためかもしれない。それ以前に正座する機会が少ないため、妙に改まってしまう。

 僕らが正座しないといけない場は、とんでもない状態であることが多い。

 正座するという文化が何時のころから生まれたのかは分からないが、文化はある時一気に作られることもある。

 正座が日本人らしさであるとは言い切れないところがある。この「らしさ」は、いつの間にかそうなってしまい、大昔からそうであったかのような錯覚を抱かせる。

 しかし、そこまで遡れば、人類の先祖まで行ってしまう。

 他国の人が抱く、日本人のイメージがあるように、日本人自身も、日本人らしさのイメージを持っている。どちらも見当はずれなことも有り得る。