川崎フォトエッセイ  その989  お茶       HOME

 茶屋とか茶店の系譜が、そのまま喫茶店に引き継がれたとは思いにくい。なぜなら喫茶店で日本のお茶を出し、料金を取ることはないからだ。食堂でもお茶は水と同じように料金はいらない。

 お茶の葉を売っている店が、有料のお茶を飲ませると言うのは、茶店とはまた違うものだ。

 茶店や茶屋は、街道などでの休憩所や芝居小屋の前にある待ち合わせ場所のイメージがある。

 街中には喫茶店はあるが、茶店はない。外でお茶を飲みたければ食堂にでも入らないと飲めない。

 日本茶のない家庭はないはずで、余程洋食が好きな家族ではない限り、毎日お茶は飲んでいるはずで、その意味で珍しい飲み物ではない。

 徒歩で旅をしていた時代、庶民にとってお茶は日常的には飲んでいなかったかもしれない。そう考えると、喫茶店でのコーヒー代位の値打ちはあったはずだ。

 

 

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