川崎フォトエッセイ  その997  民族       HOME

 僕らの中には根付いているものがある。それは自分自身の中で眠っている。

 当然それは文化的なもので、出方が違うだけで、その文化圏に相応しい出方をする。

 その文化は、入れ替えることが出来るし、また移植することも可能だろう。表面的な文化の違いではなく、その下にあるエネルギーが問題なのだ。

 ただ、この国に相応しい出方があり、自分自身が産まれる遥か以前から続いているものは、疑いようがなく受け入れてしまいやすい。

 最初から、それが、そうであったようなものは、たとえ錯覚であっても、安定している。時代が変わっても、未だに執り行われているような行事は、その方法でしか出来ないものだろう。

 民族意識は、自分自身への意識と重なるのだが、それを強調する必要はない。特に他人に対し、それを強調しすぎるとおかしくなる。

 それは遠くのものと繋がっているのだが、その先の実体を問題にしないほうがよい。遥かなものへの畏怖だけで十分だ。

 

 

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