川崎フォトエッセイ  その1001  時代劇風       HOME

 時代劇の背景に使えそうな町並みは、そのほとんどが保存地区になっていることが多い。そうでないと、今のものに、次々と置き換えられるだろう。

 江戸時代から残っていそうな町並みも、何度か建て替えられているはずだ。また、その家が実際に使われている、つまり住んでいる人がいる場合、保存よりも利便性が優先するだろう。例えばエアコンを取り付けたいとかだ。

 だが、日本家屋はずっとエアコンなしでやってきた。そのための風通しや、寒さに対する知恵が家作りに活かされている。

 障子や襖を開け放してしまえば、風通しはよくなるが、個室が少なくなる。個人が住む部屋というより家族が住む部屋のイメージだ。個室があるのは家長の間ぐらいかもしれない。

 ライフスタイルが変わると建物がついてこないことがある。しかし、昔のスタイルに戻すのも悪くはない。

 

 

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