川崎フォトエッセイ  その1005  一昔       HOME

 一昔前のものが良く見えることがある。その時代の人々も、更にそこから一昔前を良く見ていたのだろうか。

 時代が新しいほど、変化が激しいように思える。つまり一昔の周期が短いのだ。当然、その一昔がゆったり過ぎている場所もあるだろうが、逆に急激な変化を起こしやすい。

 一昔前のものと言う以前に、その存在が消えているものもある。

 一昔前の、よき時代の一品が復活したとしても、それを受け入れるためには、多少のわざとらしさを覚悟しないといけない。

 しかし、時代を少し下げるとリラックスしやすいことがある。既に当時の強さは失われ、新しいものに置き換えられているため、引いて見ることが出来る。

 だが、今では穏やかなものとなっていても、ある時代、それは強烈なもので、その面影を今も残しているものもある。

 懐かしさや郷愁として残り続けるものは永遠性がある。

 

 

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