川崎フォトエッセイ  その1048  分岐点       HOME

 昔に戻れないことがある。特に過去の分岐点と同じ位置に戻ることは不可能だ。

 ある分岐点で選択した延長線上に今がある。それを選択したのは、時代の風潮である場合、個人的な選択であっても、時代がその選択を選ばさせることもある。

 個人史私的な意味での分岐点は、自分に責任がある。その選択が失敗していたと、すぐに気づいた場合、次の分岐点で戻ろうとするに違いない。

 しかし、戻ることが出来ない選択では、少々の修正では逆に分かり難い状態を作ることも多い。

 はっきりとした分岐点がなく、選択や決断の節目がないまま、ずるずるといく場合は、意外と楽かもしれない。少なくても選択する手間が省ける。

 十年前、選択しなかったものに、もう一度チャレンジできるチャンスもある。月日が、選ばなかった側にもいけるタイミングを与えたくれるのだろう。

 

 

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